個太郎塾 稲田堤教室・市が尾教室のブログ

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菅中学校 前期期末試験 分析 2020年8月

菅中では、7月に前期中間試験の代わりとして小テストが行われました。さらに期末試験が8月下旬の実施となり、夏休みの多くが試験対策に費やされました。1年の復習に時間を割けなかった生徒が多く、これを冬に解消していかなければいけません。

 

【菅中2年生 前期期末試験】

・英語
リスニング21点、表現31点、知識36点、理解12点。
リスニングは選択題のみで、最後の問題を除けば選択肢はシンプル。聞くことに集中できるよう配慮されています。筆記は初手から14問英作文が続き、ここで時間をかけると後がきつくなるでしょう。続く知識題は問われやすいところが意図的に出題されています。また、並べ替えではListen to、This movieなど語が予めセットになっています。読解はレベルの異なる2問が用意され、1問目は語句の注釈も多く、読みやすい内容です。2問目は注釈が少なく、指定された1文が入る場所を考える問題のため、やや難度が上がります。どちらも「文を読めているかどうか」を確かめる問題構成です。


総じて、各問題で把握したいスキルを1ないし2つまでに設定しており、各項目個々の理解を正確にはかろうとしている様子が見られます。このテストで点をとるためには、1つ1つの文法を個別に対策できる「学校の問題集」を繰り返すことが何より効果的でしょう。また、英作文対策も必須です。自分のことを書く問題も多かったため、英語の日記をつけるのも良いでしょう。

 

・数学
幅広いレベルの計算が出題されており、技能をどこまで高めたのかを細かく把握できるよう配慮されています。中1・中3にも言える全体的な傾向として、前期試験は他校に比べて計算問題が多く、担当の先生は基礎の積み重ねを最重視しているように思えます。応用題は大問8・10・11のみです。このテストで点数をとっていくためには、計算題の繰り返しが重要となるでしょう。公式的にではなく、しっかり仕組みを把握しながら計算練習にあたることで、自動的に大問8以降の標準、応用題の理解も高まる構成となっています。

 

・理科
基礎用語、実験操作、その注意点、計算、考察、あらゆるパターンがバランスよく配置されています。問題は50問以上あり、選択より記述が多く、全体の3割ほどが計算・グラフ記述問題です。そのためスピード不足が心配されます。一方、難問はなく、難しくなりやすい電流と磁界の分野が選択題となっています。単元間の難易度がフラットになるよう、意図的に調整しているように思えます。実験は頻出のもの以外使われておらず、標準的な問題を何度も繰り返し、精度を上げることを生徒たちへ求めています。
このテストで点をとるためには、難問へのチャレンジよりも、標準問題に対する精度向上が大切です。また、菅中の実験は教科書に沿って基本通り行われており、その通りテストに出題されています。知識・計算題のバランスが良く、実験操作の注意点が出題されている学校の問題集を繰り返すことが何より効果的となるでしょう。

 

・社会
地図、グラフ、年表、写真と、様々な資料を用いています。計算問題、あてはまらないものを選択する問題、年代順を答える問題などもあり、幅広いタイプの問題が混在しています。また、通常とは異なる問い方をしている問題もあり、1問1答の単純暗記では点が取れないように工夫されています。暗記だけで終わらず、知識を活用してほしい。そのようなメッセージが読み取れます。このテストで点数をとるためには、教科書の太字をただ暗記していくような学習ではいけません。授業プリントを何周も読み返した後、教科書準拠の問題集でグラフや資料に慣れておくと良いでしょう。(配布されないため、市販教材を購入すると良いでしょう。)

 

総合して、どの科目でも難問は出されず、文章量も多い方ではありません。その代わり、生徒の理解状況を段階的に把握するための工夫がなされており、その工夫を読み取れないと思わぬミスが出ます。「うっかりミス」が多い生徒は間違えの出やすいテストとなっていますので、特に気を付けましょう。自信がある生徒も、頭の中で組み立てず、メモしながら解く習慣をつけましょう。作問者の意図を常々考え、情報を見落とさない練習を行いましょう。

 

次回は中野島2年の分析を行います。