個太郎塾 稲田堤教室・市が尾教室のブログ

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市ヶ尾中学校 1年 期末試験分析 2020年9月

【1年 定期試験分析】
・英語
リスニング26点、読解12点、知識35点、表現27点

バランスよく、読み・書き・リスニングの全てが試されています。このテストで点をとるためには、試験範囲の知識網羅に加え、差がつきやすい条件英作文の対策が必須です。また、読解は教科書外から出題されているため、教科書とは別に文章・会話文の読解練習を行うと良いでしょう。

 

・数学

用語16点、計算54点、応用30点

用語題があり、計算題は基礎から章末レベルまでバランスよく配置されています。応用題もレベル幅を持った構成です。生徒がどの段階まで理解を深めたのか、細かく把握できるようになっています。このテストで得点を上げるには、用語の理解→計算練習→立式練習、この順で身に着けていくことが大切です。計算は得意だけど立式ができないという方は、もう1度用語の意味の理解に立ち返りましょう。

・国語
聞き取り10点、漢字20点、文法5点と記載されるものの、読解問題の中にも文法・知識題が盛り込まれ、言葉そのものの理解を最重視しています。このテストで点を取るためには、漢字と文法の暗記が最優先です。また、選択題が少なく、記述問題がメインのため、短文作成の練習も必須です。教科書準拠問題集のうち、記述題の多いものを選択し、何度も解き直していきましょうましょう。

・理科
選択題が多く、その代わり総問数も多い構成で、スピードが求められます。知識題は教科書の最重要単語で構成されているので、テンポよく解いていきましょう。図示問題が4つあり、配点が高めです。ただし全体を通してては、考察よりも知識の正確さ、現象への正しい理解を求めているように思えます。


また、テスト後にはレポートが設けられています。これがしっかりと難しく、考える力が求められます。特にレポートの(5)は凸レンズの性質をきちんと理解できていないと正確な作図ができないでしょう。

・社会
用語記述と選択題がバランスよく配置されています。文章記述も2題ありますが、短文で答える問題です。このテストで点をとるためには、長文読解からの長文記述よりも、短文・資料を読んでスピーディに答える練習が必要となるでしょう。選択題には1問で2つの知識を埋める完答型の問題が設定されており、あやふやな暗記状態では点数が上がらないように配慮されています。


【まとめ】
総じて、英数は段階的なレベルの把握ができるよう配慮されており、国理社では基礎知識・技能を幅広く身に着けさせる意図があったように感じます。テストで知識の定着をはかり、提出物や課題で他の技能をみていく、市ヶ尾中らしさが感じられる試験でした。


また、テストをゴールにせず、その後のレポート等で考察力を高めるスタイルが素晴らしいと感じます。

時間制限のある定期試験は、素早く正確に答えを出せる生徒ほど点が取りやすいものですが、社会はそのような人間ばかりを求めているわけではありません。じっくり考え、最適かつユニークな答えを出せる人間も必要で、そのような力も伸ばしていける指導・評価も行える学校は貴重と感じます。

 

次回は2年生の分析を行います。

 

市ヶ尾中学校 3年 期末試験分析 2020年9月

市ヶ尾中は、先生方の熱意が素晴らしい学校です。それが点数にも表れており、3年社会の期末試験では90点台の生徒が最多となりました。次いで80点台が多く、平均学力の高い学校です。


その環境下では、つまずく生徒のケアにも注意が必要です。他校であれば平均程度に位置する60点前後の生徒についても、自信を無くさないよう配慮しなければいけません。


では、試験の分析に移りましょう。


【3年 定期試験分析】

・英語

リスニング17点、言語・知識32点、読解17点、表現34点

英作文が多く、一定の単語力・文法スキルを下回ると大幅な失点が予想されます。このテストで点を取るためには、試験範囲の文法だけでなく、英作文でよく使う基本文法、1・2年単語も復習しておく必要があります。付け焼刃の暗記はせず、基礎からしっかり積み上げなさい。そのようなメッセージが込められているように思えます。

・数学
応用題は4問のみで、総数は42問。平均的な分量と難度。一次関数も出題されていたので、関連項目の復習は必須です。計算問題はレベルを細かく上げていく構成で、生徒がどのレベルでつまずいているのかを把握できるよう配慮されています。このテストで点をとるためには、様々なレベルの計算問題を、時間制限を設けながら正確に解く練習を繰り返すと良いでしょう。また、公式は丸暗記でなく、意味の理解まで求めているように思えます。安易なショートカットをせず、数学の基礎力をしっかり積み上げなさい。そのようなメッセージが試験問題に込められています。

 

・国語
聞き取り10点、漢字を含む言語45点、読むこと36点、書くこと9点。
配点の通り、言葉への理解を最重視しており、点数が上がりやすい構成です。ただし、書き抜き問題は「書くこと」ではなく「読むこと」にカウントされていますので、記述問題自体は配点以上に数があります。さらに総数70問以上ですので、スピードが求められるテストです。語句暗記だけでなく、文章についてもどこに何が書いてあるか暗記しておくと良いでしょう。あやふやなまま突入すると、暗記系も読解系も両方落としてしまう可能性があります。英数同様、計画的な学習を生徒に求めている様子が伺えます。

 

・理科
前半は計算問題が大半。数値は単純なものの、量が多くスピードが求められます。後半の生物も問題数は多め。全体を通しては考察よりも現象の把握と正確な操作を求めているように思えます。


市ケ尾中では、テスト後にレポートの提出が課されており、その中で考察力を高める質問がなされています。知識が固まらないうちに考察させるよりも、テストで知識を高め、その後に考察を出させる。練られた指導と感じます。


市ヶ尾中では昨年、理科の先生が不在の時期がありました。しかし現在、生徒達はしっかり理解を深めており、引き継がれた先生の並みならぬ努力を感じます。


このテストで点数を取るには、標準的な計算題の徹底練習が必要です。単純な計算問題でなく、グラフを併用した標準レベルの実験題に多く取り組みましょう。

 

・社会
社会の試験は得点分布が出されています。それによると90点台の生徒が1番多く、2/3以上の生徒が70点以上となっています。しかし、決して問題が簡単なわけではありません。幅広い範囲から万遍なく出題されています。また『誤っているものを選ぶ』『答えを2つ選ぶ』など、間違えやすい質問形式も織り交ぜられています。


さらに、年表、グラフ、イラスト、地図、様々な問題パターンを盛り込んでおり、受験問題のパターンを網羅しているようにも思えます。知識の定着だけでなく、問題への対応力も測る、計画的かつ、真摯な印象を受けるテストです。

 

【まとめ】

どの科目も明確な意図を持って作成されています。こうした先生方の姿勢が今日の市ヶ尾中学校の平均学力の高さを支えているのでしょう。試験前だけの学習では乗り切れないレベルの試験です。日々しっかり勉強していきましょう。