個太郎塾 稲田堤教室・市が尾教室のブログ

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みたけ台中学校 2年 後期中間試験分析 2020年11月

今回はみたけ台中学校の分析。


みたけ台の定期試験は、次期指導要領に備えて作問されているように思えます。新指導要領では、英語が圧倒的難化、他科目も必要なスキルが変化します。どのように指導すればその波を乗り越えられるか、各先生考え抜いて試験を作られているように感じます。

 

・英語

表現30点、理解32点、言語38点

リスニングは道案内や状況選択など頻出パターンのみ。リーディングも大問1つのみで難度は平均的。よって、ライティングスキルを重視した試験と言えるでしょう。

ライティングは和訳より、英訳が重視されています。難しい文法は出ておらず、発信語彙が多く採用されています。来年の教科書改訂で著しく単語数が増えますが、そうなっても対応できるよう、日常的に使用する発信単語を書けるようにする狙いが伺えます。

この試験で点数をとるためには、試験範囲のワークを繰り返すだけでは不足してしまうでしょう。英作文でよく使う既習文法、日常的に使用する既習語彙の定期的な復習が求められます。

 

・数学

知識・理解12問26点、技能20問42点、見方・考え方15問32点

分数の使用が少なく、計算の難度は他校に比べてやや低い印象です。一方、理由を問う問題が用意されていることや、見方・考え方では応用文章題というより、現象への理解を問うような問題が目立つことから、複雑な問題への対応力よりも標準的な知識を日常・他分野に応用していくことを重視しているように思えます。そういった意味では、次期指導要領や大学入学共通テストに向けて、真摯に取り組んでいるテストと言えるでしょう。この試験で点数をとるためには、問題集を繰り返してパターンを暗記するだけでなく、グラフ・表から現象を説明する練習が重要です。塾に通っている子は先生と、そうでない子は友達と、日々意見を交わし合いましょう。

 

・国語

漢字20問、文法10問、短歌14問、小説①11問、古典15問、小説②8問+聞き取り問題

個人的に、国語が一番大変だったように思います。10ページは国語のテストとしては決して多くないものの、情報がぎっしり詰まっています。内容としては、技法・表現、場面理解や心情理解を確かめる問題が多く、そのうえで後半に「作者の意図」、「時代背景」についても出題されています。スピードがネックになる子も出てしまう分量と思いますが、標準題のみで構成されているため、対策がそのまま点につながる構成です。しっかり対策できた子は面白かっただろう。手ごたえを感じただろうと思える試験です。

このテストで点をとるためには、基本的な対策の徹底が何より重要となるでしょう。教科書を読み込んでどこに何が書いてあるのか、重要な部分はどこかを暗記し、解答スピードを上げていきましょう。また、技法や文法をもれなく暗記していきましょう。

 

・理科

教科書準拠ワークに沿った問題が目立ちます。ワークの学習を頑張った生徒ほど得点しやすい構成です。こう書くと対策が簡単そうに見えますが、計算や図的なイメージが必要な電流・磁界を含む範囲での全65問。なかなかのスピードが求められます。難問はないものの、パッと見ただけで解法を思いつくようになっておかなければいけませんし、計算もスピードと正確さが求められます。提出のためにワークを1周行うくらいでは、点が取り切れないでしょう。このテストで点をとるためには、提出範囲の完成後、間違えた問題を何度も繰り返す必要があるでしょう。

 

・社会

歴史であれば教科書太字レベルの出来事や制度など、地理であれば都道府県名と県庁所在地、山脈、河川、海流など、基礎内容が目立ちます。ただし、記述題が多く、漢字指定もされているため、確かな学習量なしには高得点が取れないテストです。また、資料が非常に豊富に使われています。

公立中のテスト直しレポートは、数学が最多、次いで英語・理科という印象ですが、みたけ台では社会もテスト直しレポートも課しています。テストは基礎中心、さらにその失点をレポートで直させる方針から、作問した先生は基礎知識定着を何よりも重視していることが分かります。資料の読み取りは数問あるものの、考察問題は少なく、思考をはかるために他のプリント等を用意してあることでしょう。

 

次回は定期試験でなく、難化する英語について触れたいと思います。